技術マップ 📅 栽培計画シミュレーター キャベツ基本技術の習得 STEP 11 収穫適期の見極め
STEP 11 / 12 夏秋どり 基本技術の習得 収穫編

収穫適期の見極め

ここまでの管理が結実する瞬間が収穫です。
キャベツの収穫適期は1〜2日と短く、遅れると裂球や品質低下を招きます。 球頂の弾力・球重・葉開きの3つの観点で判断する技を、このステップで体得しましょう。

01圃場選定 02土づくり 03育苗 04適期苗 05定植 06活着確認 07追肥① 08初期防除 09結球追肥 10盛期防除 11収穫 12予冷出荷
収穫適期
SECTION 1 — DO

やること

このステップの目標

収穫適期を「3つの観点」で見極め、最高品質で収穫する

収穫判断は「球頂の弾力 + 球重 + 葉開き」の3点セット。1つだけでは判断できません。早朝の涼しい時間帯に、株一つひとつを確認しながら収穫します。

📏 収穫適期の数値基準

球頂の感触
軽い弾力
押して跳ね返る
L球重
1.2〜1.5kg
夏秋L規格
M球重
800g〜1.2kg
M規格
外葉
外側に開き始め
サイン
収穫時間帯
早朝〜10時
夏秋は朝採り

🥬 収穫適期の見極め

収穫適期
◎ 収穫適期

3点すべてYES

  • 球頂を押して軽い弾力
  • 球重 1.2〜1.5kg(Lサイズ)
  • 外葉が外側に開き始め
  • 球が密に締まっている
早すぎ
△ 早すぎ(2〜3日待つ)

未熟・球密度低い

  • 球頂が柔らかい(弾力不足)
  • 球重800g以下
  • 外葉が閉じている
  • 市場では未熟扱いで低単価
遅すぎ
✕ 遅すぎ(裂球・芯伸び)

収穫不能 or 廃棄

  • 球頂が硬すぎる
  • 球が裂けている
  • 芯が伸びて抽台
  • 1〜2日の遅れで品質激減

🔪 収穫作業の手順

収穫切り取り
CUTTING
包丁での収穫作業step11_cutting.jpg

✅ 収穫切り取りの手順

  • ① 株を片手で持ち、もう片手の包丁で株元を斜め切り
  • 外葉を2〜3枚残す(球の保護と鮮度感)
  • ③ 切り口を清潔に保つ(菌侵入防止)
  • ④ コンテナに球頂を上向きに並べる(押し傷防止)
  • ⑤ 直射日光を避け、速やかに予冷へ
👁
SECTION 2 — JUDGE

判断ポイント

キャベツは「畝ごと一斉収穫」ではなく、「適期株から順次収穫」が原則。畝の中でも生育差があるため、株別判断が大切です。

📋 収穫判断チェックリスト(株別に確認)

  • 球頂を手のひらで押すと、軽く跳ね返す弾力がある
  • 球重を手で持ち上げて確認し、規格範囲内
  • 外葉が外側に開き始めている(収穫サイン)
  • 球頂に裂け目がない(裂球前1〜2日が最適)
  • 外葉に病害虫被害がない(黒腐病・コナガ侵入なし)
  • 朝10時前の涼しい時間帯に作業している
💡 ベテランのコツ:適期判断に迷ったら「明日でなく今日」を選ぶ。 1日遅れで裂球するリスクと、1日早くて球重がわずかに軽いリスクなら、後者の方が圧倒的に被害が少ない。 適期幅は1〜2日と短いので、迷ったら早めが安全。
SECTION 3 — FAIL PATTERNS

よくある失敗

FAIL CASE 01

市場相場待ちで適期遅れ → 裂球

単価が上がるのを期待して収穫を3日遅らせたら、雨で裂球が30%発生。むしろ大幅な減収になった。

原則:適期を逃すと品質低下で結局単価が下がる。市場相場よりも品質を優先。
FAIL CASE 02

畝一斉収穫で品質バラつき

作業効率を優先して畝全体を一斉収穫。適期株と未熟株が混在し、ロット品質がバラついて単価が低下。

原則株別に適期判断が基本。畝の生育差に応じて2〜3回に分けて収穫する。
FAIL CASE 03

昼間の高温時に収穫 → 鮮度低下

午後の暑い時間帯(35℃)に収穫し、コンテナ内の球温が40℃近くまで上昇。予冷で取り戻せず、日持ち低下した。

原則:夏秋どりは早朝〜10時までに収穫を終える。直射日光を避け、収穫後即座に予冷庫へ。
FAIL CASE 04

外葉を全部落として鮮度感喪失

「綺麗にしよう」と外葉を全部除去して出荷。市場で「鮮度が悪い」と評価され、単価が下がった。

原則外葉を2〜3枚残すのが原則。鮮度感アピールと、球の物理的保護を兼ねる。
FAIL CASE 05

切り口の汚れで腐敗開始

切り口に土が付着したまま出荷。流通中に切り口から軟腐病が発生し、クレームが入った。

原則:切り口は清潔に。包丁は土で汚さず、切り口を泥で擦らない。コンテナも清潔に。
FAIL CASE 06

コンテナ詰めで押し傷

球を逆向きに詰めたり、上から強く押し付けたりして、球頂に押し傷が発生。流通中に変色クレームが発生。

原則球頂を上向きに並べ、詰めすぎない。コンテナ満載は禁物。