四季成り性 / すずあかね

収穫期の管理

収穫始め(6月)から収穫終了(12月)まで継続して行う細果房除去・古葉摘葉・培地寄せ。収穫適期の判断と果実温度管理が品質を左右する。多芽展開による継続収穫のサイクルを維持することが安定多収の鍵。

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着果習性と継続収穫のメカニズム

すずあかねは主芽・腋芽それぞれに花房が継続的に発生する。1花房が収穫を終えると次の腋芽から新たな花房が出蕾する。収穫終了時には7芽前後の腋芽が発達した状態になる。

多芽展開による継続収穫(模式図) クラウン 主芽(花房1) 腋芽1(花房2) 腋芽2(花房3) → 6月〜 収穫 → 7月〜 収穫継続 → 8月〜 収穫継続 以降も腋芽が次々と発生し 12月まで継続収穫が可能 継続 収穫

収穫適期の判断

早取り(NG)
糖度低・食味不良
収穫適期
着色9割以上
遅取り(注意)
軟化・腐敗リスク
  • 🍓果皮の着色が全体の9割以上に達した段階で収穫
  • 💪すずあかねは硬果性が高く、適期収穫なら輸送性・日持ちは良好
  • 📅開花後 夏季25〜30日・晩秋〜冬季 40〜50日程度で収穫期
📷 収穫適期の果実(着色9割) images/suzuakane-harvest-timing.jpg

左:収穫適期(橙赤色均一) 右:早取り(先端が白い)

収穫方法と果実温度管理

収穫方法

  • 果実表面に指が触れないよう果柄(ヘタ上)を持って収穫
  • 緩衝材入りの浅箱を使用し、重ならないよう並べる
  • 1コンテナに詰め込みすぎない(2〜3段以内)
  • 収穫後は直射日光・高温を避けて速やかに運搬

果実温度管理

果実温度が高いと急速に傷む。収穫後は速やかに3〜5℃の冷蔵庫へ搬入し、果実温度を下げてから出荷調整作業を行う。
📷 収穫コンテナへの並べ方 images/suzuakane-harvest-box.jpg

細果房の摘除

草勢が低下したときや着果過多のとき、果実が極端に小さい花房(細果房)が発生する。細果房をそのままにすると商品果率が下がり株も消耗する。

摘除の判断基準対応
花房の太さが通常の半分以下花柄の根元からハサミで切除
果実が通常より明らかに小さい早めに除去し養分を残りの花房に集中
細果房が多発している草勢低下のサイン → 給液EC・灌水量を見直す

古葉摘葉

摘葉の対象と頻度

黄化・褐色化した古葉発見次第除去
地際に寝そべった葉病害源になる前に除去
果房に覆いかぶさる葉着色不良防止のため優先除去
一度に大量の摘葉は草勢を急低下させる。1回あたり2〜3枚を目安に継続的に実施する。
📷 摘葉後の株元の状態 images/suzuakane-defoliation.jpg

週次チェックリスト(収穫期)

⚠ 要注意・対処が必要

  • !細果房・小玉果が増えている → 給液・草勢を見直す
  • !着色不良(先青・白い部分が残る)→ 摘葉・遮光を確認
  • !果皮割れが増えている → 温度・湿度管理を確認
  • !収穫後に急速に軟化している → 予冷の徹底
  • !灰色かび病が果実に発生 → 即摘除・薬剤防除

✓ 正常サイン

  • 果皮が鮮やかな橙赤色に均一着色している
  • 1果重が品種基準(大果)を維持している
  • 次の花房が出蕾して着果している
  • 株元の通気が確保されている
  • 収穫後の果実が3〜5℃で保管されている
出典:農研機構「大規模いちご生産技術導入マニュアル」令和2年3月 / 北海道次世代施設園芸拠点(苫東ファーム)実証データ