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⑧ 経営・施設

品種選択——長期性・耐病性・収量性のバランス

施設・環境制御設備・市場ニーズ・栽培者の技術水準に合わせた品種選択が、経営の基盤を決める。高収量品種に変えるだけでは多収は実現できない。施設と技術が品種のポテンシャルを引き出す。

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長期多段どり向け品種選択の優先基準

基準重要度確認ポイント
長期栽培適性◎最重要8〜12ヶ月の長期間、草勢・収量が安定して持続するか
耐病性(複合)◎最重要葉かび病・ToMV・TYLCV(黄化葉巻病)・萎凋病への抵抗性
花粉稔性の安定性○重要低温期(12〜2月)・高温期(5〜7月)での着果安定性
1果重・着果数○重要150〜200g/果が標準市場向け。品種により大きく異なる
日持ち性・食味○重要(市場による)桃太郎系は食味・外観評価が高い。遠距離流通では日持ち優先
裂果・障害果の出にくさ△状況による水分管理が不安定な圃場では裂果抵抗性が重要

施設条件別の品種選択指針

従来型ハウス(軒高3m未満)

  • 耐病性・長期適性を最優先。桃太郎系の改良品種が安定
  • 多収型オランダ品種は施設環境が整わないと特性が発揮できない

高軒高ハウス+環境制御

  • 収量型品種(りんか409等)で多収を狙いつつ耐病性も確保
  • オランダ品種・高光合成速度品種の試験的導入も選択肢
「品種を変えれば収量が上がる」は誤解。品種はポテンシャルを決めるが、そのポテンシャルを引き出すのは施設・環境制御・栽培技術の三位一体。品種変更は設備・技術の整備と同時に行う。