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⑦ 品種・育種

最新育種・ゲノム——耐病性・高温耐性・高収量品種

TOMATOES 2nd Edition第2章「遺伝と育種」。ゲノム育種・分子マーカー選抜により、多収・耐病・高品質を両立した品種開発が加速している。日本での実用化動向と選択のポイントを整理する。

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現代のトマト品種育種の方向性

育種目標主な改良内容栽培現場への影響
耐病性強化ToMV・TYLCV・葉かび病・萎凋病への分子マーカー選抜農薬使用量削減・安定生産
高温耐性花粉稔性の高温安定性。35℃超での着果率維持温暖化対応・夏季高品質栽培
光利用効率向上個葉光合成速度・吸光係数の改良(TOMATOES 2nd の核心)日本品種の収量格差縮小
高品質・機能性高リコペン・高糖度・長日持ち性品種高付加価値市場への対応
省力化対応単為結果性(ホルモン処理不要)品種労働コスト削減・品質安定

ゲノム育種と分子マーカー選抜

従来の交配育種は10〜15年を要したが、ゲノム情報と分子マーカー選抜(MAS)の組み合わせにより育種年限が大幅に短縮されている。

  • MAS分子マーカー選抜:目標形質と連鎖するDNAマーカーで早期選抜。苗段階での耐病性判定が可能
  • GSゲノム選抜(Genomic Selection):ゲノム全体の情報から収量・品質を予測する統計モデルを活用
  • ゲノム編集(CRISPR等):国内でも一部品目での実用化が進む。次世代の品種改良ツール
コンサルとして注目すべき点:耐病性育種の進展により「防除から育種で対応」するケースが増加。品種選択が防除コスト削減に直結する時代になっている。

単為結果性品種の活用

ホルモン処理なしで着果する単為結果性品種(例:パルト等)は、マルハナバチ不要で労働コストを大幅削減できる。ただし着果数制限は通常品種と異なるため、摘果基準を変える必要がある。

単為結果性品種を通常の摘果基準(3〜4果/房)で管理すると収量が減少するという研究結果がある(北海道農研)。5果/房を目安にする等、品種に合わせた管理が必要。