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シンク・ソース理論

ソース強度(葉の光合成能力)を高める方法

葉が光合成産物を生産・送り出す力。光量1%増加で収量1%増加。TOMATOES 2nd Editionの理論的核心。LAI管理・CO₂施用・散乱光資材・葉の品質維持の4アプローチで最大化する。

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ソース強度とは——収量方程式の半分

光量1%増
→ 収量1%増
光とソースの直線関係
約70%
同化産物の果実への分配率
残りは茎葉・根へ
LAI 3前後
最適葉面積指数
入射光の約90%を利用
収量 = ソース強度 × シンク強度。どちらが律速かを見極めることが多収管理の出発点。

① 受光量の最大化——LAI管理

適正LAIの群落状態
葉面積指数2.5〜3.0の施設トマト群落
適正LAIの群落状態
葉面積指数2.5〜3.0の施設トマト群落
差し替え: images/source-lai-01.jpg
インターライティング(群落内補光)
群落内部にLEDを設置した補光の様子
インターライティング(群落内補光)
群落内部にLEDを設置した補光の様子
差し替え: images/source-led-interlight-01.jpg
LAIと光の利用効率の関係
LAI(葉面積指数) 光利用効率 1 2 3 最適 4 5 LAI4超→上位葉が 下位葉を遮蔽
厳寒期(11〜1月)はLAIを低め(2前後)に抑える。日射が少ない時期にLAIを上げすぎると上位葉が下位葉を遮り群落全体の光合成が逆に落ちる。

② 個葉光合成速度の向上

  • CO₂800〜1000ppmに維持。光合成速度と光利用効率が同時に向上。補光との相乗効果が大きい
  • 昼温23〜26℃が光合成の最適温度帯。30℃超で光合成速度が低下し気孔が閉じる
  • 飽差(VPD)3〜6hPaを維持。過乾燥で気孔が閉じると光合成が急低下
  • 展開後20〜40日の成熟葉が最も光合成速度が高い。老化葉は除去し高活性葉を確保
補光効果を得るにはCO₂が十分な濃度であることが前提。光だけ増やしてもCO₂が不足すると効果が出ない。セットで管理する。

③ 葉の品質管理(クロロフィル・鉄)

  • 鉄(Fe)欠乏:上位新葉が黄化し光合成能力が著しく低下。pH確認(5.5〜6.5)+鉄補給
  • SPADSPAD値(葉緑素濃度)で定期確認。低下傾向なら施肥・pH・根の活性を見直す
  • 厳寒期・成り疲れ時期に先手で鉄を補給する予防管理が重要

日本品種とオランダ品種のソース強度の差

比較項目オランダ品種日本品種(桃太郎系)
個葉光合成速度育種改良により年々向上オランダ品種に比べて低い傾向
群落受光効率葉角度・節間長が多収向けに最適化食味・外観品質では優位
多収化の主因光利用効率向上+総乾物生産増加果実乾物率が高い面では優位
品種の壁がある以上、現場でできることは「CO₂施用」「LAI最適化」「散乱光資材」「LED補光」の組み合わせで光利用効率を最大化することが最も費用対効果が高い。