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⑦ 品種・育種

発育過程の理解——花芽分化・積算温度・段数予測

TOMATOES 2nd Edition第3章「発育過程」の核心。積算温度による段数管理と花芽分化のメカニズムを理解することで、収量予測と温度設定の合理的な設計が可能になる。

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花芽分化のメカニズム

  • トマトは中性植物——日長に関係なく花芽が分化する。光周性による制約がないため長期多段どりが可能
  • 本葉8〜9枚目の節位に第1花房が着き、以後3葉おきに規則的に花房をつける
  • 花芽分化は低温側に傾くが、定植時点ですでに4〜5段花房まで花芽分化が進んでいる
  • 育苗時の夜温が高すぎると花芽が貧弱になる。育苗管理が第3花房まで影響する

積算温度と段数管理

管理指標数値目安活用法
開花から収穫までの積算温度1,000〜1,100℃温度設定から収穫時期を予測。逆算して開花管理を行う
24h平均温度と段数の関係平均温度が高いほど段数が増加換気開始温度を高めに設定することで花房段位が増え収量増加
開花花房高さ15cm程度が目標短すぎると生殖生長過多。長すぎると栄養生長過多
開花段と収穫段の差6段を維持これを維持することで草勢を安定させながら長期収穫が続く
農研機構の生育・収量予測ツールでは、積算温度モデルを活用して最適な温度設定を試算し、実際にシミュレーション通りの55t/10a以上の収量が実証されている。

果実発育ステージと管理の接点

ステージ期間の目安管理の重点
花芽分化〜開花育苗中〜定植後育苗温度・低温障害防止・花質確保
開花〜細胞分裂完了開花後約10日適温維持(最低10℃以上)・ホルモン処理・子室数確保
細胞肥大期開花後10〜35日CO₂・水分・温度の三拍子を揃える。シンク強度が最大
成熟・着色期開花後35日〜収穫エチレン・温度で着色制御。25〜30℃でリコペン最大