平坦地・暖地の温暖な秋を利用し、夏(7〜8月)に播いて年内(11〜12月)に収穫する短期作型。越冬させる冬春どりと違い、初霜前に収穫を終えるのが特徴です。 端境期(11月下旬〜12月)に出荷でき価格面の優位があり、群馬平坦部・愛知・千葉・埼玉などの平地で広く行われます。 核心は残暑期の育苗・害虫多発への対応と、年内に積算気温(GDD)を回しきる早めの播種です。
キャベツの秋冬どり(年内どり)は、盛夏に育苗し、残暑〜秋の温暖な気温で一気に生育させて年内に収穫する作型です。冬を越して春に穫る冬春どりとは別物で、定植後の積算気温(5℃基準GDDで約900℃・日)を冬の低温が来る前に満たしきることが成立条件になります。
11月下旬〜12月は他作型の切り替え期で相場が動きやすく、年内出荷は収益上の差別化点になります。
定植後70〜90日の短期作型。夏秋どり後・冬春どり前の圃場回転に組み込みやすい。
定植→収穫 約900℃・日を目安に、地域の平年気温から収穫日を推定。栽培計画策定ツールで試算できます。
7月播種・熊谷(埼玉)を例にした標準的な流れ。実際は品種・その年の気象で前後します。
| 時期 | ステージ | 作業のポイント |
|---|---|---|
| 7月中〜下旬 | 播種・育苗 | 128〜200穴セル。寒冷紗・遮光で高温徒長を防止、防虫ネットで害虫飛来を遮断。育苗25〜30日。 |
| 8月中〜下旬 | 定植・活着 | 高温期の定植は夕方・曇天日に、たっぷり活着水。定植時に予防粒剤(チョウ目+アブラムシ)。 |
| 9月 | 外葉拡大期 | 追肥①。コナガ・アオムシ・ヨトウが多発、若齢のうちにIRAC系統を替えて防除。台風後は黒腐病に銅剤。 |
| 10月 | 結球始期〜肥大 | 追肥②(結球前の最終)。オオタバコガ・ハイマダラの結球内侵入前に予防散布。 |
| 11〜12月 | 収穫(年内) | 球が締まり弾力が出たら適期。初霜に当たる前に穫りきる。PHI(使用前日数)厳守。 |
生育前半が高温期に当たるため、害虫の世代交代が速く発生量が多いのが特徴。予防的な防除と系統ローテーションが要になります。
薬剤の具体的なローテーション(殺虫・殺菌・除草の日付順計画)は、栽培計画策定ツールの「🛡 防除」タブで確認できます。詳しい生理と防除の考え方は植物生理・作型共通技術も参照してください。
秋冬どりの出荷は11月下旬〜12月。夏秋どり(高冷地)から冬春どり(暖地越冬)へ産地が切り替わる端境の時期にあたり、平坦地からの年内国産キャベツとして需要があります。 収穫適期は球が締まって弾力が出た頃。穫り遅れて初霜・強い冷え込みに当たると外葉が傷み、品質・日持ちが落ちるため、適期の見極めと計画的な収穫が重要です。予冷・鮮度保持は作型共通技術の予冷3方式に準じます。
高冷地の夏秋どりと暖地越冬の冬春どりの「間」を埋める、平坦地の秋まき年内どり。
高冷地の嬬恋に対し、平坦部で秋冬どりを展開。
冬春どりの主産地。年内どりと組み合わせ長期出荷。
首都圏近接。業務用・量販向けの年内出荷。
平地の温暖さを活かした秋まき作型。