技術マップ 📅 栽培計画策定 主要作型 🍂 秋冬どり(年内どり)
AUTUMN-WINTER (WITHIN-YEAR) CULTIVATION — PLAINS / WARM AREA

秋冬どり(年内どり) 関東・東海 平坦地モデル

平坦地・暖地の温暖な秋を利用し、夏(7〜8月)に播いて年内(11〜12月)に収穫する短期作型。越冬させる冬春どりと違い、初霜前に収穫を終えるのが特徴です。 端境期(11月下旬〜12月)に出荷でき価格面の優位があり、群馬平坦部・愛知・千葉・埼玉などの平地で広く行われます。 核心は残暑期の育苗・害虫多発への対応と、年内に積算気温(GDD)を回しきる早めの播種です。

播種期
7月〜8月
定植期
8月〜9月
収穫期
11月〜12月(年内)
目標収量
4.5〜5.5t/10a
生育日数
定植後 約70〜90日
📌 POSITIONING

「夏まき年内どり」— 越冬させずに年内出荷する短期作型

キャベツの秋冬どり(年内どり)は、盛夏に育苗し、残暑〜秋の温暖な気温で一気に生育させて年内に収穫する作型です。冬を越して春に穫る冬春どりとは別物で、定植後の積算気温(5℃基準GDDで約900℃・日)を冬の低温が来る前に満たしきることが成立条件になります。

成立のカギは「早めの播種」と「残暑の育苗管理」。
関東平坦地では、7〜8月播種→8〜9月定植なら秋の温暖な気温でGDDが順調に積み上がり、11〜12月に収穫できます。播種が9月以降にずれ込むと、生育後半が厳冬期に入ってGDDが停滞し、収穫が翌春へ延びてしまいます(=冬春どり・春どりの領域)。年内どりを狙うなら7月播種が最も確実です。

💰 端境期の価格メリット

11月下旬〜12月は他作型の切り替え期で相場が動きやすく、年内出荷は収益上の差別化点になります。

⚡ 短期・高回転

定植後70〜90日の短期作型。夏秋どり後・冬春どり前の圃場回転に組み込みやすい。

🌡 GDDで収穫日を逆算

定植→収穫 約900℃・日を目安に、地域の平年気温から収穫日を推定。栽培計画策定ツールで試算できます。

🗓 CULTIVATION CALENDAR

秋冬どり 栽培暦(関東平坦地モデル)

7月播種・熊谷(埼玉)を例にした標準的な流れ。実際は品種・その年の気象で前後します。

時期 ステージ 作業のポイント
7月中〜下旬播種・育苗128〜200穴セル。寒冷紗・遮光で高温徒長を防止、防虫ネットで害虫飛来を遮断。育苗25〜30日。
8月中〜下旬定植・活着高温期の定植は夕方・曇天日に、たっぷり活着水。定植時に予防粒剤(チョウ目+アブラムシ)。
9月外葉拡大期追肥①。コナガ・アオムシ・ヨトウが多発、若齢のうちにIRAC系統を替えて防除。台風後は黒腐病に銅剤。
10月結球始期〜肥大追肥②(結球前の最終)。オオタバコガ・ハイマダラの結球内侵入前に予防散布
11〜12月収穫(年内)球が締まり弾力が出たら適期。初霜に当たる前に穫りきる。PHI(使用前日数)厳守。
📅 具体的な日付は地点・播種日で変わります。栽培計画策定ツールで「🍂 秋冬どり(年内どり)」を選ぶと、郵便番号から年内収穫の日程・防除計画を自動算出します。
★ PEST & DISEASE

秋冬どり:残暑の害虫多発と細菌病が核心

生育前半が高温期に当たるため、害虫の世代交代が速く発生量が多いのが特徴。予防的な防除と系統ローテーションが要になります。

育苗〜外葉期:コナガ・アオムシ・ハイマダラノメイガ・ヨトウ類が多発。防虫ネット+定植時の予防粒剤(ジアミド系)で入口を抑え、以後はIRACコードを替えてローテーション(コナガの抵抗性回避)。
高温多湿・台風後:黒腐病・軟腐病に注意。無病苗・排水・窒素過多回避を基本に、降雨前後は銅剤で予防。
結球期:オオタバコガ・ハイマダラの結球内侵入を、侵入前の予防散布で防ぐ。

薬剤の具体的なローテーション(殺虫・殺菌・除草の日付順計画)は、栽培計画策定ツールの「🛡 防除」タブで確認できます。詳しい生理と防除の考え方は植物生理作型共通技術も参照してください。

📦 HARVEST & SHIPPING

年内出荷 — 端境期の価格を取りにいく

秋冬どりの出荷は11月下旬〜12月。夏秋どり(高冷地)から冬春どり(暖地越冬)へ産地が切り替わる端境の時期にあたり、平坦地からの年内国産キャベツとして需要があります。 収穫適期は球が締まって弾力が出た頃。穫り遅れて初霜・強い冷え込みに当たると外葉が傷み、品質・日持ちが落ちるため、適期の見極めと計画的な収穫が重要です。予冷・鮮度保持は作型共通技術の予冷3方式に準じます。

🗾 MAIN AREAS

主要産地 — 関東・東海の平坦地

高冷地の夏秋どりと暖地越冬の冬春どりの「間」を埋める、平坦地の秋まき年内どり。

群馬(平坦部)

高冷地の嬬恋に対し、平坦部で秋冬どりを展開。

愛知・東海

冬春どりの主産地。年内どりと組み合わせ長期出荷。

千葉・埼玉

首都圏近接。業務用・量販向けの年内出荷。

茨城

平地の温暖さを活かした秋まき作型。

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