四季成り性 / すずあかね

品種特性・作型

ホクサン株式会社育成の四季成り性品種。種苗会社から冷蔵苗を購入して春定植することで6〜12月の長期どりが可能。北海道次世代施設園芸拠点(苫東ファーム)での実証データに基づく。

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苗の調達方法(購入苗が前提)

🏪 種苗会社から冷蔵苗を購入

すずあかねはランナー発生が少ない品種のため、自家採苗は一般に行わない。ホクサン株式会社(育成元)または提携種苗業者から冷蔵育苗済みの苗を購入するのが標準。

  • 📅前年秋〜年明けに種苗会社へ発注。2〜3月に入荷
  • ❄️冷蔵処理済み苗は定植直後から旺盛に発育する
  • 📋品種登録品のため自家増殖には許諾が必要
📷 冷蔵苗の状態 images/suzuakane-seedling-cold.jpg

良質苗:クラウン径10〜15mm以上・根が白く充実

品種特性の概要

6〜12月
収穫期間
硬果
果皮・果肉ともに硬く
日持ち・輸送性◎
30℃以下
目標最高気温
(遮光で管理)
芯止まり
四季成り性が強く
発生リスクあり

植物体・草勢

  • 🌿草姿:中立性・草丈やや低め・草勢はやや強
  • 🌱ランナー・腋芽の発生は少ない品種
  • ⚠️四季成り性が強く芯止まり症が発生しやすい
  • 🌡️生育適温 18〜25℃ / 30℃超は遮光必須

果実特性

  • 🍓果形:球円錐形・大果・揃い良好
  • 🎨果皮色:橙赤色 / 果肉色:白色
  • 💪果皮・果肉ともに硬く輸送性・日持ち性が高い
  • 乱形果・先青果・種浮き果の発生が少ない

注意すべき生育障害

夏季連続高温(30℃超):果皮が黄化しやすい。遮光率40〜60%の遮光ネットをハウス外部に展張。換気扇・天窓も活用して昇温を防ぐ。
晩秋季(多湿・低温):果実の果皮割れが発生しやすい。最低気温8℃以上を維持し、朝の早期換気で湿度を下げる。
芯止まり症への対処:生長点が花房になってしまった芽はそれ以上の新花房が出ない。隣接する旺盛な腋芽を1〜2本残して主軸の代わりに育成する。
📷 芯止まり症の様子 images/suzuakane-shindome.jpg

四季成り性のメカニズム

一季成り性品種(とちおとめ等)は低温・短日条件でのみ花芽を形成し、収穫は冬〜春に集中する。対して四季成り性品種は日長条件に関わらず花芽を形成し、長日の夏でも継続的に結実する。これが春定植→6月〜12月まで長期収穫できる仕組み。高温期には花芽分化が抑制されるため遮光・換気による最高気温コントロールが長期収量の鍵になる。

収穫終了時点では7芽前後の腋芽が展開した状態になる。多芽展開が維持されていることが長期どり成功の証。

作型カレンダー(購入冷蔵苗・春定植・北海道型)

苗の調達フロー:前年秋〜年明けに種苗会社へ発注 → 2〜3月に冷蔵苗が入荷 → 即定植。ランナー採苗・育苗の工程はない。
時期主な作業管理のポイント
前年秋〜2月苗発注・培地消毒・ベンチ整備前作終了後に低濃度エタノールで培地消毒を実施
2〜4月冷蔵苗入荷・定植クラウン頂部が培地面と同高さになるよう植える
3〜5月株養成・花房除去・芽整理根群充実まで花房をすべて除去。ランナーは発見次第摘除
6〜12月収穫・摘葉・細果房除去8月頃に5〜10日間の株休息を設け、秋以降の収量を安定させる
通年病害虫防除・給液管理EC 0.2〜0.6 mS/cm・pH 5.5〜6.5

週次 生育チェックリスト

⚠ 要注意サイン(草勢過多/障害)

  • !花房の着果率が低い・花が落ちる
  • !葉が大きく下向きに巻く・色が濃すぎる
  • !果皮が黄化している(高温のサイン)
  • !果皮割れが増えている(多湿・低温期)
  • !芯止まりが複数株で確認される

✓ 正常サイン

  • 各腋芽・花房から旺盛に出蕾している
  • 着果率が高く果実が順調に肥大している
  • 葉色は中〜濃緑色・適度な大きさ
  • 朝の葉縁に溢泌液(水滴)が見える
  • 果皮が鮮やかな橙赤色に均一着色
出典:農研機構「大規模いちご生産技術導入マニュアル」令和2年3月 / ホクサン株式会社「すずあかね栽培資料」 / 北海道次世代施設園芸拠点(苫東ファーム)実証データ