← 体系マップへ戻る
2大重要時期 / 暖候期移行

3月の重要管理ポイント

日射急増・気温上昇で課題が11月と正反対になる。草勢過多・裂果・高温障害への備えが後半収量の分岐点。週ごとに環境が変わる変化の激しい時期を的確に管理する。

← 体系マップへ戻る

11月との根本的な違い——課題が正反対になる

11月の課題

  • 日射量少 → 光合成不足
  • 低温多湿 → 病害リスク
  • 草勢低下 → 栄養生長へ傾く
  • CCO₂不足(ハウス密閉)

3月の課題

  • 日射急増 → 草勢過多リスク
  • 気温上昇 → 高温障害の入口
  • 草勢旺盛 → 栄養生長過多に
  • 蒸散増大 → 養水分管理変化

5つの重要管理ポイント

① 草勢コントロール(最重要)
草勢過多のサイン:太くなりすぎた茎・伸びた節間
「元気そうに見えて着果が悪い」が典型
草勢過多のサイン:太くなりすぎた茎・伸びた節間
「元気そうに見えて着果が悪い」が典型
差し替え: images/mar-strong-growth-01.jpg
  • 腋芽Brix値・茎径・節間長で草勢を毎週確認。強勢サインを早期発見
  • 夜温を少し下げる・給液ECを上げる・摘果を徹底して生殖生長に誘導
  • 昼夜温度差を意識的に広げ、生殖生長を優先させる温度設定に切り替え
「元気そうに見えて着果が悪い」は草勢過多の典型サイン。早期対処が重要。
② 積極換気——温度管理の切り替え
暖候期の積極換気
30℃以下を維持するための窓開放状態
暖候期の積極換気
30℃以下を維持するための窓開放状態
差し替え: images/mar-ventilation-01.jpg
時間帯管理方針
昼間換気開始温度を徐々に下げる。30℃超えないよう強換気
夜間加温コストを落としながら急激な夜温上昇を抑制
高温警戒30℃超→節間伸長・落果。35℃超→花粉稔性低下
積算温度で開花段数が決まる。3月の温度管理が5〜6月の収穫段数に直結する。
③ 養水分管理の増量切り替え
  • 日射連動の給液制御を積極活用。晴天日の給液回数・量を段階的に増やす
  • 少量多かん水を徹底。土壌水分の乾湿差を小さくし「生育の波」をなくす
  • 水分ストレスが続くと気孔が閉じ→光合成低下→尻腐れ果・裂果リスク増大
排液EC・排液率のモニタリングを強化。給液ECを草勢に合わせて細かく調整する。
④ 裂果・生理障害対策
  • 裂果:果実肥大と養水分供給のバランス崩壊。少量多かん水で防ぐ
  • 尻腐れ果:Ca吸収不足。水分管理改善+葉面散布Ca補給
  • 空洞果:光合成産物不足+高温ホルモン処理ミス
高温下のホルモン処理は25℃以下の朝に実施。重複処理は空洞果の原因になるので厳禁。
⑤ 病害虫警戒——種類が切り替わる
  • !葉かび病・うどんこ病:気温上昇とともに急増。換気管理が防御の基本
  • !コナジラミ類:越冬個体が活動再開。黄化葉巻病の媒介に注意
  • マルハナバチ:28℃超で活動低下→着果不良。換気管理でハウス内を適温に保つ

11月・3月 管理方針の対比まとめ

管理項目11月(厳寒期へ)3月(暖候期へ)
主な敵低温・低日射・多湿高温・草勢過多・裂果
温度目標昼23〜26℃/夜10〜12℃30℃以下維持・積極換気
CO₂積極施用(密閉補完)換気増で自然供給が増加
給液蒸散少・控えめ管理蒸散急増・積極増量
病害主体灰色かび病・葉かび病葉かび・うどんこ・コナジラミ