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⑤ 果実品質管理

ポストハーベスト——収穫後品質・追熟・流通管理

TOMATOES 2nd Edition第10章が専章で扱うテーマ。収穫後の品質保持・追熟制御・鮮度管理は収量と並ぶ重要な競争力の源泉。栽培技術と流通技術の橋渡しとなる領域。

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収穫タイミングと追熟

収穫ステージ特徴適した出荷先
緑熟(Green)リコペン合成前。輸送適性高い長距離輸送・大量流通
転色期(Breaker)着色開始。追熟コントロールが容易遠距離産地・卸市場出荷
半熟(Pink)食味が高まり始める近距離市場・スーパー向け
完熟(Red)リコペン・VC最大。日持ち低下直売所・産直・贈答
収穫が遅れると表皮にひびが入り裂果・落果の原因になる。採り遅れに注意しつつ、市場ニーズに合わせた収穫ステージを選ぶことが重要。

エチレンと追熟制御

トマトはクライマクテリック型果実で、成熟過程でエチレンを自己生産し追熟が促進される。このエチレンをコントロールすることで流通期間中の品質を管理できる。

  • 低温保存(10〜13℃):エチレン生産・追熟を遅らせ日持ちを延長。ただし10℃以下は低温障害リスク
  • MAMA包装(Modified Atmosphere):低O₂・高CO₂環境で追熟を抑制
  • エチレン処理(追熟促進):緑熟収穫後に常温+エチレンガスで均一着色を促進。産地では利用事例あり

鮮度保持・流通管理の基本

  • 収穫は朝の涼しいうちにハサミで切り取る。果実を軽く握り傾けるようにもぎ取ることも可能
  • 収穫後すぐに日陰・冷所に移す。直射日光・高温への長時間露出は品質を急激に低下させる
  • 収穫後の着色均一化のために、収穫果房より下の葉を取り除き風通しをよくする(玉出し)
低温期(12〜2月)の収穫時には玉太り・着色を良くするために玉出し(収穫花房直下の摘葉)を実施。着色促進とともに病害感染源の除去にもなる。