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④ 栽培作業管理

誘引・仕立て方法——ハイワイヤーとLAI管理

長期多段どり栽培の核心はハイワイヤー誘引による主茎長10m以上の管理。LAI(葉面積指数)を適正に保ちながら、群落内光環境を最大化することで高収量を実現する。

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ハイワイヤー栽培の仕組みとメリット

ハイワイヤー誘引とは

軒高4〜5m以上の高軒高ハウスで、高い位置に張ったワイヤーに誘引紐を掛け、主茎を上方へ誘引しながら同時に茎全体を斜め下へ「つる下ろし」していく方式。主茎長が10m以上になっても継続的に収穫できる。

主なメリット

  • 株全体の採光性が向上。冬期の栽培も行いやすく周年安定栽培が可能
  • 収穫・摘葉作業を腰の高さで行えるため軽労化・作業能率が大幅向上
  • 空洞果の減少・糖度の向上など品質が向上する(栃木農試研究)
  • 高軒高ハウス導入事例:収穫始期が70日程度前進し収量が2倍以上に
ハイワイヤー栽培の導入には高い軒高の施設が必要。従来型(軒高3m未満)でも誘引方法を工夫することで一定の効果が得られるが、多収化には軒高4〜5m以上が推奨される。

LAI(葉面積指数)管理——光利用効率の最大化

LAIとは

LAI(Leaf Area Index)= 葉面積(㎡)÷ 栽植面積(㎡)。群落がどれだけの葉面積を持つかを示す指標。LAIが高いほど光を多く受け取れるが、高すぎると上位葉が下位葉を遮蔽して逆効果になる。

3〜4
トマトの最適LAI
入射光の約90%を利用
2前後
厳寒期の推奨LAI
低日射期は低めに抑制
強摘葉注意
LAI低下しすぎ
1月以降の収量が減少
愛知農試の摘葉試験:強摘葉区では他区と比べて1月以降の収量が少ない傾向。作業性は向上するが、過剰摘葉は収量低下を招く。LAIと作業性のバランスが重要。

基部側枝葉の活用(農研機構の新技術)

ハイワイヤー栽培が進むと、根に近い下位の葉がなくなり、成熟前の果実付近の葉が最もソースとして機能する。根への光合成産物の供給が不足すると根の活性が低下する。

  • 株元近くに出た旺盛な側枝を1本残し、着花節直下で摘心して5枚程度の葉を残す(基部側枝葉)
  • 1〜2ヶ月を目安に新しい基部側枝に更新する
  • 根への光合成産物の供給が補われ、果実収量と糖度が向上する(農研機構)

季節別の誘引・仕立て管理

時期誘引の方針ポイント
定植〜活着期垂直に立てて誘引根張りを優先。誘引紐は余裕を持たせる
厳寒期(11〜2月)密度を高めに、LAIを保持過剰摘葉を避け光合成葉を確保
暖候期(3〜5月)斜め誘引でLAIを調整草勢過多時は誘引角度を変えて光透過改善
高温期(6〜7月)斜め誘引で裂果防止果実を直射日光から守る葉の配置を意識