🔑 直播の雑草防除の考え方
タマネギは初期生育が緩慢で、直播では移植のような生育の先行がない。播種直後の雑草対策が特に重要になる。播種前に埋土種子を減らし、播種直後に除草剤、生育期は中耕で抑える、の3段構えで臨む。
タマネギは初期生育が緩慢で、直播では移植のような生育の先行がない。播種直後の雑草対策が特に重要になる。播種前に埋土種子を減らし、播種直後に除草剤、生育期は中耕で抑える、の3段構えで臨む。
STEP 1 — 播種前の雑草対策
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埋土種子を減らしておく
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雑草の発生が少ない圃場で栽培するのが基本。発生が多い圃場は、栽培前の管理で圃場内の雑草量(埋土種子)を減らしておく。
雑草の少ない圃場を選ぶ
雑草の発生が少ない圃場(埋土種子が少ない圃場)で栽培することが基本。
耕うんを繰り返す
雑草の発生がひどい圃場は、栽培前に雑草が出芽したら耕うんを繰り返し、雑草を減らす。
除草剤で枯らす
バスアミド微粒剤(ダゾメット微粒剤)、プリグロックスL(ジクワット・パラコート液剤)などを散布して雑草を枯らし、圃場内の雑草量を減らす。
🔑 播種前のひと手間が後を楽にする:直播はタマネギの初期生育が緩慢で、移植のような生育の先行がない。播種前に埋土種子を減らしておくことが、その後の雑草防除を大きく楽にする。
STEP 2 — 播種後の除草剤
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播種直後に使える2剤
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グラメックス水和剤(シアナジン水和剤)
播種後出芽前に全面土壌散布する。
ゴーゴーサン乳剤(ペンディメタリン乳剤)
播種後〜本葉2葉期(雑草発生前)に全面土壌散布する。
登録状況
播種直後に使えるのはこの2剤(令和5年4月時点)。本州以南でも使えるようになった経緯がある。
⚠ 過湿・高温・浅播きで薬害
播種直後の除草剤は、過湿・高温・砂質土・浅い播種で薬害が出やすい。圃場条件を確認して使用する。
播種直後の除草剤は、過湿・高温・砂質土・浅い播種で薬害が出やすい。圃場条件を確認して使用する。
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生育期の広葉雑草は中耕で対応
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茎葉処理剤が使えない
本州以南では、生育期の広葉雑草に使える茎葉処理型の除草剤の登録がない。
中耕+土壌処理剤で対応
生育期の広葉雑草の防除は、中耕を行って雑草が発生していない状態にした後、土壌処理型の除草剤を散布して対応する。
🧪 直播栽培に使える主な除草剤(令和4年7月時点)
| 使用時期 | 商品名(薬剤名) | 薬量・回数 | 使用方法 |
|---|---|---|---|
| 播種前 | バスアミド微粒剤(ダゾメット粉粒剤) | 10〜20 kg/10a・1回 | 均一散布し浅く混和 |
| 播種前 | プリグロックスL(ジクワット・パラコート液剤) | 600〜1000 mL/10a | 雑草茎葉散布 |
| 播種後出芽前 | グラメックス水和剤(シアナジン水和剤) | 75〜100 g/10a・1回 | 全面土壌散布 |
| 播種後〜本葉2葉期 | ゴーゴーサン乳剤(ペンディメタリン乳剤) | 200〜400 mL/10a・1回 | 全面土壌散布 |
| 中耕後(収穫45日前まで) | ボクサー(プロスルホカルブ乳剤) | 400〜500 mL/10a・2回以内 | 雑草茎葉/全面土壌散布 |
| イネ科雑草生育期 | セレクト乳剤(クレトジム乳剤)等 | 50〜75 mL/10a | 雑草茎葉散布 |
⚠ 使用前に最新の登録を確認
上表は手順書発行時点(令和4年7月調べ)の内容。除草剤の登録は変わるため、使用前に必ず最新の農薬登録情報を確認すること。
上表は手順書発行時点(令和4年7月調べ)の内容。除草剤の登録は変わるため、使用前に必ず最新の農薬登録情報を確認すること。
STEP 3 — 中耕除草
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中耕除草機の構成
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乗用管理機に付ける中耕除草機を使う。様々な部品を、目的や土壌に合わせて組み上げて使う。
深耕カッター
圃場に刺して、圃場表層の土を柔らかくする。
玉輪
圃場表面の土を柔らかくし、簡易な除草を行う。
レーキ
除草を行う。
条間で部品を組み替える
直播機で播いた場合、条間は20cmまたは24cm。条間に応じて部品の組合せを変える。
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初回中耕は溝畝が有利
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初回中耕のやり方
深耕カッターで山(畝)を崩しながら、レーキで雑草をひっかける。山を崩すと溝に土が落ち、培土したような形になる。
溝畝なら苗を掘り上げにくい
平畝は苗より深い位置に深耕カッターが入るため、操作を誤ると苗を掘り上げやすい。溝畝は苗より浅い位置に入るため、操作を誤っても苗を掘り上げにくい。
2回目以降は注意
2回目以降は溝が崩れているので、平畝同様の深さに深耕カッターが入る。苗も大きくなるので、傷つけないよう注意して中耕する。
🔑 溝畝播種は中耕でも有利:初回中耕で苗を掘り上げるリスクが小さいのは、直播・溝畝播種ならではの利点。
このあとの工程:収穫
🌰 収穫・乾燥について:倒伏 → 根切り → 圃場乾燥 → 拾い上げ → 通風乾燥という収穫の流れは、秋まき移植栽培と共通。ただし直播は根張りが良く、引き抜き時に茎盤が剥がれやすいため収穫機の速度調整が要る、業務加工用は根切り機・デガーでの掘り上げ体系が推奨される、といった直播ならではの差分がある。詳しくは 秋まき ⑥ 収穫・乾燥 を参照(同ページに「直播の場合」の注記あり)。
現場の判断ポイント
⚡ こんな時どうする? — 雑草防除・中耕の判断
もし
圃場の雑草が多いとき
播種前に耕うんの繰り返しや非選択性除草剤で埋土種子を減らしてから播種する。
播種前に耕うんの繰り返しや非選択性除草剤で埋土種子を減らしてから播種する。
もし
砂質土・高温で薬害が心配なとき
圃場条件を確認し、薬量・処理を慎重に判断する。高温時の処理は避ける。
圃場条件を確認し、薬量・処理を慎重に判断する。高温時の処理は避ける。
もし
生育期に広葉雑草が増えたとき
茎葉処理剤の登録が無いため、まず中耕で雑草を除いてから土壌処理剤を散布する。
茎葉処理剤の登録が無いため、まず中耕で雑草を除いてから土壌処理剤を散布する。
もし
2回目以降の中耕を行うとき
溝が崩れ、深耕カッターが苗の近くに入る。苗を傷つけないよう浅め・慎重に作業する。
溝が崩れ、深耕カッターが苗の近くに入る。苗を傷つけないよう浅め・慎重に作業する。
作業チェックリスト
🔵 播種前
雑草の発生が少ない圃場を選定した
雑草が多い圃場は耕うんの繰り返し・除草剤で埋土種子を減らした
🟢 播種直後〜出芽前
播種直後にグラメックス水和剤またはゴーゴーサン乳剤を適期に処理した
過湿・高温など薬害の出やすい条件でないか確認した
🟠 生育期
条間(20/24cm)に合わせて中耕除草機の部品を組み替えた
初回中耕で山を崩しながらレーキで除草した
2回目以降は苗を傷つけないよう注意して中耕した