育苗期間
50〜55
播種期(盛岡)
8月25日
前後5〜7日以内
定植適期苗
3.5 葉期
草丈25cm・葉鞘径4mm
必要トレイ数
500 枚
/ ha(448穴)
育苗場所の目安
1 a
圃場の1/100
1育苗管理 2圃場準備・施肥 3定植〜越冬 4病害虫防除 5雑草防除 6収穫・乾燥
📅STEP 1 — 播種期の設定
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播種適期の算出方法

⚠ 適期幅5〜7日のみ ⏱ 作業:播種1〜2日前に決定

播種期は「日平均気温が5℃未満になる日」から逆算して算出する。越冬前に 6〜7葉を展開させるために必要な積算気温が 約900℃。地域の気象データから概算できる。

気象庁アメダス平年値を取得
各都市の日平均気温平年値(1991〜2020年)を使用。5℃未満になる日を特定する。
積算気温900℃から逆算
葉齢増加モデルを使い、定植後〜5℃未満の期間に必要な葉齢増加分を推算。播種から定植まで約50日を確保する。
前後3〜4日以内に播種を完了
大規模経営では全面積の播種に複数日かかるため、適期の範囲内で播種スケジュールを組む。
⚠ 早播きのリスク:抽台多発
推奨より早く播種すると越冬前の出葉数が増加し、翌春の抽台率が急増。商品価値のない球が増えるうえ、機械収穫前の手作業抜き取りで多大な労力が必要になる。
⚠ 遅播きのリスク:越冬枯死・小球
生育量が不足した状態での越冬は枯死リスクが高まり、春の球肥大も小さくなる。どちらも減収に直結するため播種時期は絶対に順守する。
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地域別播種・定植目安の確認

📋 農研機構 表Ⅰ-2 参照

農研機構が東北地域の主要23地点について播種・定植目安を算出している(SOP表Ⅰ-2)。まずこれを出発点にする。

都市 5℃未満 播種目安 定植目安 育苗日数
盛岡11/218/2510/1248日
秋田12/29/310/2350日
仙台12/119/1010/3151日
山形11/309/210/2048日
青森11/268/2910/1749日
福島12/119/1010/3050日
💡 活用のポイント:平年値をベースに、当年の気温推移を見ながら±3日の範囲で調整する。暖秋年は播種をやや遅らせる判断も必要。
🌱STEP 2 — 育苗方法の選択と準備
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秋まきに適した育苗方法の選択

🚜 直置育苗を大規模では推奨

秋まきは高温期の露地育苗となるため、育苗方式によって管理の手間と品質が大きく変わる。

直置育苗 ★推奨
圃場の育苗畝に直接接地
かん水頻度が少なく省力
根鉢は形成されにくい
→バインダー培土が必須
遮根育苗
防草シート上に設置
大規模でも対応可能
均平整地が重要
かん水頻度:中程度
ベンチ育苗
エキスパンドメタル上で管理
根鉢形成が最も優秀
高温時に乾燥しやすい
かん水頻度:最多
🔑 大規模秋まきは直置育苗を選択する理由
露地で設置でき育苗準備の労力が少ない。ただし根鉢が形成されにくい弱点があるため、固化剤入りのバインダー培土(例:ヤンマー「野菜養土K-200」など固化剤配合品)を必ず使用して定植精度を確保する。
⚠ 露地育苗共通の注意:風害対策
強風によりセルトレイが吹き飛ばされる事故が頻発する。鉄ピンによる固定、または周囲への防風ネット設置を必ず実施する。
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培養土・肥料の準備と播種

⏱ 播種当日 🌱 全自動播種機使用
🧪
培土の肥料混合(ベンチ・遮根育苗の場合)
マイクロロングトータル280(70〜100日タイプ)を40g/トレイ1枚混合。育苗中の追肥は不要になる。
目安成分量:N 900mg・P 1,500mg・K 900mg / L
🌱
播種機の調整
全自動野菜播種機(OSE-12等)で土詰め→播種→覆土を一気に実施。培土充填量の調整を播種前に必ず行う。
💧
播種直後のかん水と被覆
置床後すぐに乾燥セルが残らないよう丁寧にかん水。その後、寒冷紗または不織布(シルバーポリトウ等)で被覆。保温・乾燥防止で出芽を安定させる。
🌡
出芽までの温度管理
セル内温度20℃を目安に管理。露地のため気温が高い時期は自然にこの条件が満たされる。
💡 種子の注意点:開封後のタマネギ種子は保存で発芽率が急低下する。種子は毎年新たに購入し、前年種子の使用は避ける。コート種子を使用した場合、不発芽セルはトレイ当たり数個程度に抑えられる。
💧STEP 3 — 育苗中の管理
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出芽管理(被覆の除去タイミング)

⏱ 播種後5日前後 ⚠ 遅れると苗の徒長・倒伏
👁
除去タイミング
トレイの半分以上のセルから出芽した晴天日の午前中に被覆を除去する。
💧
除去直後のかん水
被覆を除去したらすぐにたっぷりかん水する。乾燥した状態での急激な日射は苗を痛める。
⚠ 被覆除去の遅れは徒長の原因
除去が遅れると苗が徒長し、倒伏してその後の挽回が困難になる。特に秋まきは高温期のため生育が早く、毎日観察して見逃さない。
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かん水管理(育苗中)

⏱ 毎日〜数日おき
🕗
かん水は午前中に実施
日中に茎葉が乾燥するよう、かん水は必ず午前中に行う。夕方以降のかん水は病害リスクを高める。
🌿
直置育苗は根が伸長後に頻度を下げる
1葉が展開し始める頃(圃場への根伸長の目安)までは培土が乾かないよう管理。その後は週1回程度まで頻度を減らし抑制的に管理する。
🚿
スプリンクラー・チューブ使用時の注意
トレイ内のかん水ムラが生じやすい。定期的に全面に均一に行き渡っているか確認する。
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剪葉(せんよう)管理 — 徒長防止の核心

⚠ 全自動移植機使用時は17cm上限厳守 ✂ 剪葉機使用

448穴セルトレイは密植条件のため苗が徒長しやすい。剪葉機(TC-110E等)で定期的に葉先をカットし、倒伏を防ぐ。

1回目:苗長13cmで1cmカット
徒長の兆候が見られたら早めに実施。一度倒れると挽回が難しい。
2回目:苗長17cmで再度カット
全自動移植機の仕様上限。17cmを超えると苗詰まりが発生し圃場での欠株原因になる。
以降:20cmを超えないよう定期的にカット
定植3日前16cm程度に仕上げる。
🧪
刃先の消毒を徹底
1区画ごとに刃先をアルコール消毒。剪葉機を介した病害(特にべと病)の感染拡大を防ぐ。
剪葉は晴れた日の午前中に実施
切り口が速やかに乾燥するよう、苗が濡れていない晴天日の午前中に行う。必要に応じて殺菌剤を散布(農薬散布回数に計上されるので本圃防除計画と整合させること)。
🤔現場の判断ポイント
⚡ こんな時どうする? — 育苗中のトラブル判断
もし
出芽が不揃いで遅いセルが多い場合
培土の水分不足か温度不足。かん水を増やし、被覆で保温を確認。前年種子を使用していないか確認する。
もし
苗が倒れ始めた場合
すぐに剪葉を実施。倒伏後の挽回は困難なため、一度倒れた区画は丁寧に起こし、その後の管理を強化する。
もし
直置育苗でトレイ間に雑草が繁茂した場合
セルトレイ間の隙間から雑草が発生しやすい。手取り除草を早期に実施し、根がセルに絡む前に除去する。
もし
定植作業が予定日に遅れそうな場合
バインダー培土使用時は育苗40日以降であれば前倒し定植が可能。定植遅れによる越冬前の生育不足を避けるため、前倒しを積極的に検討する。
もし
強風でトレイが飛ばされた場合
すぐに元の位置に戻し鉄ピンで固定。防風ネットを設置していない場合はすぐに手配する。今後は露地育苗では必ず防風対策を講じる。
作業チェックリスト
🔵 播種前の確認
播種日が地域の適期(±3日以内)に収まっているか確認した
種子は今年購入のコート種子か、発芽率を確認した
448穴セルトレイと培土(バインダー培土or通常培土)を必要枚数確保した
目安:1ha = 約500枚
播種機(全自動播種機)の動作確認・土詰め量の調整を行った
育苗場所の均平整地が完了している(特に直置育苗・遮根育苗)
被覆資材(寒冷紗・不織布)を準備した
防風ネットまたは鉄ピンによる固定方法を準備した
🟢 育苗管理中の定期確認
かん水は午前中に実施しているか(夕方以降は避ける)
苗長が13cmを超えたら剪葉(1回目)を実施した
剪葉時に刃先をアルコール消毒(1区画ごと)した
出芽状況を毎日確認し、半数以上出芽したらすぐに被覆を除去した
生育ムラ(特に遮根育苗の凹凸部分)を確認し早期対処している
🟠 定植直前の確認
定植3日前に苗長を16cm程度に剪葉した
苗の出葉数が3〜4葉期(3.5葉期目標)であることを確認した
草丈25cm・葉鞘径4mm程度の目標値を確認した
根鉢の形成状態を確認した(バインダー培土使用時)
圃場の畝立て・施肥が完了し、定植機の準備が整っているか確認した