施肥体系
全量基肥
追肥なし
窒素
15 kg
/10a(速効性)
りん酸
15 kg
/10a
加里
15 kg
/10a
目標 土壌pH
6.0〜6.5
定植時に達成
1育苗管理 2圃場準備・施肥 3定植 4病害虫防除 5雑草防除 6収穫・乾燥
🔑 秋まきとの核心的な違い(施肥)
秋まき:在圃期間が長く肥料成分の流亡対策として基肥+2回追肥が必要。
春まき:在圃期間が約3ヶ月と短く全量基肥のみで完結。緩効性肥料は使用不可。
🗺STEP 1 — 圃場の選定と排水対策
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排水性の良い圃場を最優先で選択

⚠ 生育後半が梅雨と重なる

春まきは球肥大期〜収穫期が梅雨と重なる。排水不良は湿害による根腐れ・細菌病多発の直接原因となる。秋まき同様に排水性の良い圃場を優先する。

推奨:麦・大豆転換後の圃場
水田転換初年目・排水不良地は避ける。近接した圃場を選び防除作業の移動ロスを減らす。
💧
積雪地域は融雪剤で圃場準備期間を確保
定植遅れは直接減収のため、積雪が残る地域では融雪剤を積極的に散布して作業時間を確保する。
🌊
排水対策:暗渠・サブソイラ・額縁明渠の組み合わせ
梅雨期の滞水対策として事前に実施しておく。畝立て栽培と組み合わせて根域を地表面に上げる。
🌿STEP 2 — 施肥(全量基肥)
2

N・P・K それぞれ15 kg/10a を速効性肥料で全量基肥

⚠ 緩効性肥料は使用不可📅 耕起前に全量散布

在圃期間が短い春まきでは、全養分を基肥として施用する。秋まきで使用する緩効性肥料(CDU・IB・被覆等)は効き始めが遅く春まきには適さない。速効性肥料(硫安・尿素・硝安・燐安)を使用する。

養分施用量推奨資材備考
窒素(N)15 kg/10a硫安・尿素・硝安速効性のみ
りん酸(P)15 kg/10a燐安・過石全量元肥
加里(K)15 kg/10a塩化加里・硫加里追肥なし
緩効性肥料× 使用不可(CDU・IB・ジシアン・被覆等)
📊
実証データによる施肥量の根拠
養分吸収量(10a当たり):N 9kg・P 6kg・K 13kg。栽植密度の影響や栽培中の流亡も考慮して N・P・K 各15kgを設定。黒ボク土での試験では10:10:15以上で目標収量(5t/10a)を達成。
🚜
耕起は砕土率を高めるためにゆっくり丁寧に
砕土率が低いと移植精度が落ち欠株が増える。施肥・耕起ムラが生じないよう均一に作業する。耕起後に畝立てを実施。
📏
畝立て:畝幅140〜150cm・4条植え
株間10〜12cm・条間24cm。大型作業機の作業効率を考慮して枕地(5m程度)と防除畝を設定する。
⚠ 緩効性肥料を使うと生育前半に肥料不足が生じる
春まきは在圃期間が短いため、効き始めが遅い緩効性肥料では生育前半の肥料不足で球が小さくなる。必ず速効性肥料を使用すること。
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土壌pH調整(目標 6.0〜6.5)

📅 定植2〜3ヶ月前に施用
📊
土壌分析で施用量を決定
前年収穫後または前作終了後に土壌分析を実施。地域の土壌改良基準に従い、石灰・苦土等をバランス良く施用する。
極端な生育不良はまずpHを確認
春まきで著しい生育不良が発生した場合、土壌pHが範囲外になっている可能性が高い。改植前に必ずpH測定を実施する。
🤔現場の判断ポイント
⚡ こんな時どうする?
もし
積雪で耕起・畝立てが定植適期に間に合わない場合
融雪剤(塩化カルシウム等)を1〜2週間前から散布して積極的に雪解けを促進する。定植遅れは収量直結のため、コストをかけても融雪作業を優先する。
もし
排水不良で根腐れが発生した場合
今季は排水溝を掘り応急対処。次作は暗渠施工・サブソイラ施工を計画する。農研機構「カットシリーズ」(sop.naro.go.jp/document/detail/13)も参照。
もし
誤って緩効性肥料を施用してしまった場合
速効性資材を追加施用して不足分を補う。生育前半の追肥(定植後4〜6週以内)として速効性窒素を5kg/10a程度補填する。
作業チェックリスト
🔵 圃場準備前の確認
土壌分析を実施しpH 6.0〜6.5への調整計画を立てた
石灰資材を定植2〜3ヶ月前までに施用した
排水対策(暗渠・明渠・サブソイラ)が整備されているか確認した
積雪地域では融雪剤散布のスケジュールを立てた
🟢 耕起・施肥(定植直前)の確認
速効性肥料(硫安・尿素等)でN・P・K 各15 kg/10aを全量施用した(緩効性でないことを確認)
耕起をゆっくり丁寧に行い砕土率を高めた
施肥・耕起ムラがないよう均一に作業した
畝幅140〜150cm・畝高20cmで畝立てを完了した
枕地(5m)・防除畝の位置を設定した